作品のテーマとして使えるかもしれない有名な思考実験

「アキレスと亀」とか「カルネアデスの板」みたいな言ってみると少し知的でかっこいい言葉の総称を何て呼ぶのかがわかりませんでした。

調べてみるとこんな感じの言葉のことを「思考実験」って呼ぶらしいです。

この思考実験ですが、実はいろいろな作品でセリフやタイトル、またはテーマとして使われていることが多いです。

そこで有名な思考実験について調べてみました。

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思考実験とは何か

思考実験は簡単に言うと極論のようなものです。

現実で起こり得る範囲で特殊な前提を想定した実験ですが、これらの実験は現実世界ではなく頭の中で行われます。

例えば有名な「アキレスと亀」の場合、足の速いアキレスという人と足の遅い亀が徒競走をするっていう前提で、この時点でこの話は議論を進めやすいように作られた状況であることがわかります。

アキレスはハンデとして亀よりも後ろの位置からスタートします。

アキレスが最初に亀がいた位置に到達する頃には亀がその位置から少し前の位置に進んでいます。

さらにアキレスが亀が移動した位置に到達する頃には亀はもう少し前の位置に進んでいます。

さらにさらにアキレスが亀がさらに移動した位置に到達する頃には亀はもうちょっと前の位置に進んでしまっており、こんな感じで繰り返していくと、アキレスは永遠に亀に追いつけません。

普通に考えればアキレスは亀をすぐに追い抜くはずなのに、考え方を変えるだけでアキレスは永遠に亀に追いつけなくなるねっていうのがこの話の面白いところです。

こういうのが思考実験と呼ばれるものです。

それでは有名な思考実験をいくつか見ていきましょう。

カルネアデスの板

海で溺れそうになっている人が板につかまりました。

そこにもう1人溺れそうな人が板につかまろうと近づいてくるわけですが、板に2人もつかまれば沈んでしまうと思ったので、近づいてきた人を突き飛ばしました。

突き飛ばされた人はそのまま溺れてしまい助かりませんでした。

さてこの最初に板につかまった人は罪に問えるでしょうかという話です。

この話を簡単に言うと自分の命を守るためなら何をやってもいいのかということですね。

このことを「カルネアデスの板」と言います。

創作の中の世界でこういう状況は少なからず存在するかもしれませんね。

ラプラスの悪魔

すべての物質の状態を知っていて、それらの情報を解析できる能力を持っている者がいたとすれば、その者は未来も過去も正確に知ることができるだろうといった話です。

つまり簡単に言うと、何でも知ってて何でもできる人は確実な未来と過去がわかるよってことですね。

その人のことを「ラプラスの悪魔」と呼んだそうです。

ということはその人から見た未来は宇宙が誕生したときからからすべて決まっているってことになりませんか?少し怖いですね。

結局そんな人はいないということになったそうですが…。

あまり関係ないのですが、物語の作り手さんってその世界におけるラプラスの悪魔じゃないですか?何でも知ってるはずだし。

でも自由に話を作れるからそれ以上の存在かもしれませんね。

悪魔の証明

元々は土地などの所有権の帰属を証明するのは困難なことから、こういったことを「悪魔の証明」と呼んでいました。(所有権の由来を遡って立証しないといけないため)

現在の一般的な使われ方も似たようなもので、証明するのが困難な事象に対して使われています。

特に~は存在しないと言った証明のことを「悪魔の証明」と言います。

存在することの証明はそれほど困難ではありませんが、存在しない証明は世界中を探し回ってそれが存在しなかったことを証明しないといけませんからね。

例えば宇宙人は存在するという証明は、宇宙人を連れてくれば証明完了です。

宇宙人は現在確認されていないので、宇宙人の存在を証明できません。

よって宇宙人は存在しないことになります。

しかし宇宙人が存在しないという証明は、ありえないほど広い宇宙から宇宙人がいないことを探し回って証明する必要があります。

当然宇宙人が存在しないことを証明することは現実的に不可能です。

そのため宇宙人が存在しないという証明はできません。

よって宇宙人は存在することになってしまいます。

こういうのが一般的によく言われる「悪魔の証明」です。

テセウスの船

ある船があって、その船が故障したときにはパーツを交換して修理していました。

それを繰り返しているうちに元々船に使われているすべてのパーツが新しいものに換わってしまいました。

はたしてその船は元の船と言えるかどうかという話です。

ところで人間の細胞は数年ですべて新しいものに入れ替わってしまうという話を聞いたことはありませんか?

すべての細胞が入れ替わったとしてもはたして元の自分だと言えるのでしょうか。

深く考えれば考えるほど難しい問題ですね。

ポール・ワイスの思考実験

ヒヨコを試験管に入れて粉々にしたら何が失われるかという思考実験です。

確かに物質的には何も失われていませんが、大事なものを失ったと思います。

その人の考え方、また試験管に入っていたものが何だったのかによって答えが変わる興味深い問題です。

これはあくまで思考実験で、実際にやるとかわいそうなので絶対にやらないでくださいね。

無限の猿定理

猿がキーボードで文字を無限に打ち続けていればどんな文字列でも作れるのかという話です。

これは別に猿じゃなくてもいいです。

無限にランダムに文字を入力し続けるという前提が大事なのです。

確かに無限に続ければいつかはできますけど…っていう話ですね。

無限に続くと言えば円周率などの無理数も無限に続くので、この数字の羅列にありとあらゆる情報が記録されていると考えるとロマンがありますね。

こういったありとあらゆる情報が記録されたものをアカシックレコードと呼ぶそうです。

まとめ

有名な思考実験をいくつか紹介しました。

思考実験自体は他にもいっぱいあります。

多くの人が議論してきたものであり、やはり考えさせられるものが多いと感じました。

他の思考実験についてもまたいつか紹介したいなと思います。