異世界ものの作品を極限までハードモードにするとどうなるのか?

異世界ものの作品を読んで、自分もそんな世界に行って活躍してみたいと思ったことはありませんか?

しかし異世界と言ってもファンタジーによくある楽しそうな世界だけではありません。

生きていくことすら困難に思えるような過酷な世界に飛ばされてしまうこともあるかもしれませんよね。

しかも特別な能力などが一切与えられないとなると、まさにハードモードだと言えるのではないでしょうか。

そこで異世界ものの作品を極限までハードモードにするとどうなるのかを考えてみました。

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ハードモードな異世界ものは存在する

異世界ものと言えば主人公にとって有利な条件で始まって物語が進んでいくというイメージがあります。

しかし特別な能力を持たない主人公が地道に少しずつ成長していく作品も中にはあります。

異世界ものと言ってもいろいろありますからね。

そこで今回は異世界ものにあったら面倒くさそうだなと思う条件について考えてみました。

もしよろしければ異世界ものの人気の秘密について書いた以下の記事もぜひご覧ください。

異世界が舞台となっている作品は小説や漫画、アニメなどを問わず人気があります。このジャンルの作品は読み手さんに人気があるだけでなく、作り手さんが作りやすいジャンルでもあります。そこでなぜこのジャンルの作品が作りやすいのかを調べてみました。

考えられる条件

現代の日本から年齢が20歳くらいの平均的な人間が主人公として異世界へと転移されるという条件を設定します。

ここで種族を指定しておかないと、微生物や細菌として転生したらどうなるのかという話になってしまうような気がするので、我々と同じ人間が、転生ではなく転移するということにします。

もちろん転移の際に特別な能力を与えてもらうことはありませんし、死んでしまったらリスポーン(最初からやり直し)するという救済措置もありません。

当然ですが現実世界から道具を持ち込むこともできません。

また主人公に特技は一切なく、現代の一般的な知識と技術しかないという前提で話を進めます。

現実世界の記憶を引き継ぐことができるのは唯一の救いかもしれませんね。

そして物語の舞台となる異世界は現実の地球と似たような環境だと仮定します。

それではハードモードに考えられそうな条件を1つずつ見ていきましょう。

物語の舞台である惑星に転移できない

突然ですが宇宙は広いです。

異世界と言えども、その舞台となる世界は広い広い宇宙に浮かぶ小さな小さな惑星の1つです。

もしそうじゃなかったとしても必ず物語の舞台は宇宙のどこかにあるはずです。

その宇宙全体から見たときに本当に小さく感じる惑星に都合よく転移されるというのはおかしいと思いませんか?

ハードモードなら宇宙全体のランダムな座標に転移するのではないでしょうか。

しかしこんなことを言い出すとたいていは周りに何もない宇宙空間に放り出されてしまいます。

文字通り天文学的な確率を乗り越えなければまともに物語が始まりません。

よって転移される初期位置に厳しい条件をつける必要はないと思います。

安全な場所に転移できない

現実の地球の海と陸の割合を知っていますか?

海:陸=7:3です。

主人公は現実の地球に良く似た惑星に転移することになったのですが、この星のどこに転移するかは決まっていません。

ハードモードということで初期位置を完全なランダムにするとどうなるのでしょうか?

この場合単純に70%の確率で海の上に転移します。

そんなところに転移したら溺れてしまいますね。

残り30%の陸を引き当てたとしても火山の火口の真上だったりするとアウトです。

そして初期位置の高度も完全にランダムです。上空1万mの位置に転移したら、そのまま落下して終わりです。

地面や壁の中に転移してしまい動けなくなってしまうことも考えられます。

こう考えるとまたしても天文学的な確率を乗り越えないと安全な位置に転移されないということがわかりますね。

この条件もやめておいたほうがいいですね。

むしろ奇跡的にこの惑星の安全な位置に転移されたからこそ、主人公になることができたということにしても面白いかもしれませんが、その設定はあまり意味がないと思います。

70億人近くいる現代の人間たち全員を、宇宙全体にバシルーラ(ランダムな座標に飛ばす)したとしても、1人でも地球に戻ってくることができる確率は0に等しいですからね。

環境に適応できない

今回転移することになった異世界は地球と似たような環境ということでした。

このことから空気中の成分が違うとか、気温が高すぎて生きていけないということはなさそうです。

しかし未知の病原体が存在するという可能性を否定することはできません。

その世界の生物が平気だからと言っても、急に現実世界から転移してきた人間が問題ないかどうかはわかりません。

ハードモードであればその世界の病気に苦しまされる展開があってもおかしくなさそうです。

そう考えると現実の地球の環境って奇跡ですよね。

水や食料を確保できない

人間は水や食料ががないと生きていけません。

しかし簡単にこれらを調達できるとは限りません。

一見簡単にとれそうな果実類には毒があるかもと考えるとなかなか口にできませんし、肉を食べたくても大きい動物が多くて捕まえることができないということもあります。

仮に弱った個体を捕まえることができたとしても、普通の人間はなかなか火を起こすことができません。

火を起こすということはとても難しいことなのです。

未知の世界の未知の動物の肉を生で食べるわけにはいきませんよね。

また都合よく雨が降ったり、川などの水場が見つかる保証もないので、飲み水を確保することすらできないかもしれません。

だんだんハードモードらしくなってきましたね。

凶暴な猛獣が多い

異世界と言っても、現実の世界と同様にいろいろな動物が生息しているはずです。

ハードモードでは、人間を襲うような凶暴な猛獣が特に多いということにします。

もし仮に水や食料の調達に成功しても油断してはいけません。

主人公は猛獣から身を守り、弱肉強食の世界を生き抜いていかなければならないからです。

猛獣を火で追い払えば何とかなると思われそうですが、火なんて簡単に起こせませんからね。

まさに命かけのサバイバルになると思います。

知的生命体が存在しない

人間は1人では生きていけません。

「人」という字は支えあってできているという有名な教訓を思い出すことになります。

もし主人公以外に知的生命体がいなければ、これからずーっと誰とも協力できずに弱肉強食の世界を生き延びなければいけないのです。

もし彼らに協力してもらうことができれば、山積みになった問題を一気に解決できるかもしれません。

しかしハードモードということで、そんな便利なお助けキャラはいません。

主人公は死ぬまで孤独を味わうことになります。

言葉が通じない

さすがに主人公以外に知的生命体がいないのはかわいそうなので、我々と姿がほぼ同じの人間が存在するということにします。

ところで多くの作品では暗黙の了解によって言語の壁が存在しませんよね。

これによって別世界の人間同士であったとしても意思疎通を図ることができます。

しかしハードモードでは当然言葉は通じません。

奇跡的に知的生命体が存在し彼らに出会うことができたとしても、言葉が通じなければ意味がありません。

現地の住民から見れば主人公は人の姿をしたわけのわからない動物ですからね。

文明レベルが少し上

言葉が通じなければ行動で示すしかありません。

そこでよくあるのが文明の遅れた世界で現代の知識や技術をアピールすることによって注目を集めるという展開です。

いわゆる現代知識無双と呼ばれるやつです。

しかしハードモードにそんな抜け道は用意されていません。

なんとこの世界の文明レベルは現実世界よりも少し上だったのです。

この少し上というのがポイントで、現代知識無双を防ぐだけではなく、主人公がその世界の文明の利器を利用して成り上がるという可能性を低くする効果があります。

魔法などの裏技が存在する場合は主人公が一発逆転してしまう可能性がありますからね。

文明が遅れた異世界の住民が現実世界に転移されてきた場合を考えてみてください。

異世界から来たと言っても言葉は通じませんし、仮に通じたとしても誰にも信じてもらえませんよね。

まとめ

これらの条件だとまともに主人公を活躍させることができません。

もし無理やり活躍させようとすると、主人公を過度に持ち上げるようなご都合主義のオンパレードになってしまいそうですね。

特に主人公には特技がないという条件が痛いですね。

何か一芸でもあればそこにスポットライトを当てることができなくもないのですが。

また知的生命体と意思疎通ができないというのも面倒な条件だったりしますね。

あと転移される位置が完全にランダムなのはやめといたほうがいいです。

異世界ものの作品を極限までハードモードにすると、物語を成り立たせるのが難しくなるということがわかりました。

都合が良すぎるんじゃないかというシーンを見かけても、これは仕方がないことなんだという気持ちで見守りましょう。